【雑記】大学生の留学必修化の是非

留学

千葉大学が2019年1月24日に、2020年度より学生の海外短期留学を必修とすることを含めた千葉大学グローバル人材育成 “ENGINE”を発表しました。

グローバル人材という定義が何なのかはさておき、国立大学において留学を必修化するということに対しては様々な反応がありそうです。

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まず、語学の習得や異文化交流のために、留学が有効な手段(「ベストな手段」かどうか議論はありますが)であることに疑いの余地はないと思います。留学をしたいと考えている人にとって、大きなハードルとなるのは概ね「時間」と「お金」の2つに分類されます。

まず「時間」については、大学が必修科目として指定し学生が留学するのであれば、他の授業等も調整される(あるいは長期休暇中に実施される?)であろうと考えられるので、それほど大きな問題になることはないと考えられます。しかしながら、学生でありながら起業して事業を行っているようなケースやNPO団体での活動や運営等、学校外での活躍をしていることは今や珍しいことではないでしょう。また、様々な家庭の事情等から長期間日本を離れるようなことはできず、留学する時間が取りづらいという方もいらっしゃるかと思います。「学生の本分は勉強することであり、授業等を最優先すべき」という意見もあろうかとは思いますが、個人の事情に応じて必ずしも授業を絶対に優先すべきものではないですし、何を優先すべきかは自分で判断すべきです。こういった「留学する時間が取りづらい特別な事情がある人」にとっては、留学必修化は喜ばしい方針ではないかもしれません。

次に「お金」については、必修科目としての留学であっても問題となる可能性があります。東京新聞の記事には、以下のような記述があります。

期間は一週間から二カ月で、提携する海外の大学に行く場合、留学先の授業料は大学が出し、渡航費や生活費は学生が負担。海外で学んだことを一週間当たり一単位として認定する。負担する授業料について経費の削減でやりくりする見込みだが、足りなければ新入生の学費の値上げを検討する。

海外短期留学を千葉大が必修に 20年度から
 千葉大は二〇二〇年度から、学生の海外短期留学を必修にする。海外で活躍できる人材の育成が目的で、一学年当たりで学部生二千四百人、修士課程の院生千人が対象となる。

この記事によれば留学先の授業料は(提携する海外の大学に行く場合)大学負担となるようですが、留学するとなれば日本国内にいれば必要とはしなかったであろう渡航費や生活費等が必ず必要となってきます。また、「足りなければ学費の値上げを検討する」とあるように、学費が安いというメリットのある国立大学で留学必修化のために学費が値上げされることとなれば、特に留学を希望しない人にとっては費用面での負担は小さくありません。

このように、「時間」と「お金」の両面から見て、私費で留学にいくよりはメリットがあるものの、それなりの覚悟をもって進学する必要がありそうです。

 

さて、ここまでは「時間」と「お金」の面から見てきましたが、留学の成果を出すために最も必要なのは「目的」や「モチベーション」といった、自分の意志での留学です。留学が必修化されることによって、これまで時間やお金の面で断念せざるを得ないと考えていた人にとってはこの方針はチャンスと捉えるべきです。しかしながら、「留学なんてしたくない」「できれば授業も出ないで楽して単位を取得して卒業したい」と考えている人にとっては、留学を必修化したところで何の成果も出ないでしょう。おそらく「この国の留学はどうやら楽らしい」とか「日本人で固まって動いていれば、ほとんど日本語で過ごせるらしい」といった情報が出回り、そういった楽な方向へと進む学生も出てくることでしょう。

やらされ留学ではなく、留学する方一人ひとりが自分なりの目的と信念を持って、しっかりと日本から羽ばたいていってもらえればと願っています。

 

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