日本では、たくさんの外来語が日常的に使われています。例えば、日常会話の中で「アドバイス」という言葉を使うことがあると思いますが、これは、元々は英語のadviceが語源です。そしてもちろん、外来語は英語由来とは限りません。例えば「アルバイト」はドイツ語のArbeitが語源ですし、「ランドセル」はオランダ語のRancelが語源であると言われています。
一方で、日本語が海外における外来語として使われているケースも多く見られます。ここでは、そんな英語になった日本語のうち、ビジネスに関する言葉について見てみましょう。
(各単語の英訳はhttp://www.oxforddictionaries.com/によります。また、日本語による解説はあくまで主観によるものですので、参考までにお読みください)
Kaizen(改善/カイゼン)
A Japanese business philosophy of continuous improvement of working practices, personal efficiency, etc.
Kaizenは、単に「改善 (improvement)」という日本語が英語化したのではなく、トヨタ自動車が発祥と言われる「カイゼン」が英語化されていったものと考えられています。主に製造の現場において、問題点を発見してよりよいものにしていくというプロセスです。カイゼンはトップダウンで実行するのではなく現場が知恵を出して状況を変えていくという事が特徴で、QCサークルといった形で活動が行われます。日本での成功事例が、海外の製造現場などで展開されています。
Kanban(看板/カンバン)
A Japanese manufacturing system in which the supply of components is regulated through the use of an instruction card sent along the production line.
Kanbanは、Kaizen同様に単に「看板 (sign)」という日本語が英語化したのではなく、トヨタ自動車で行われている「かんばん」が英語化されていったものと考えられています。かんばん方式は、トヨタ自動車生産方式である「Just in time」を実現するための重要な役割です。これも、海外の製造現場などで展開されています。
Karoshi(過労死)
Death caused by overwork or job-related exhaustion.
「24時間働けますか」というCMが一時期有名になりましたが、よく働くというのは日本人のイメージとして持たれるものの一つです。あまり英語化されてうれしくない日本語ですが、働き過ぎて亡くなることをKaroshiと言います。
Keiretsu(系列)
A conglomeration of businesses linked together by cross-shareholdings to form a robust corporate structure.
三菱や三井、住友といった財閥系列の企業が大きなプレゼンスを発揮してきた日本では、系列会社という考え方が今なお広く浸透しています。第二次世界大戦以降「財閥」そのものは解体の方向に向かいましたが、それでも旧財閥系と言われる企業のプレゼンスはまだまだ大きいです。ちなみに韓国では財閥の企業が韓国経済を支えるほどの大きなプレゼンスを発揮しており、今なお財閥系の企業に就職するための厳しい競争が繰り広げられるなどしています。
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