「英語留学をしたい!」と思って、最初に思い浮かべる留学先は「アメリカ!」という方も少なくないのではないでしょうか。アメリカ留学の王道といえばアメリカ本土への留学かとは思いますが、観光地としても人気のあるハワイも人気の留学先の一つです。
留学先のみならず観光地として人気のハワイですが、当然留学先としてのメリット・デメリットはあります。ここではアメリカハワイ留学における主なメリット・デメリットを見ていきましょう。
ハワイ留学の3つのメリット
ハワイ州観光局が作成したハワイ留学ガイドには「ハワイを選ぶ12の理由」として、ハワイを留学先として選ぶメリットについて様々な理由が説明されています。中でも3つのポイントを説明します。
1.1年中過ごしやすい環境
ハワイは太平洋の中心に位置し年間を通じて温暖な環境です。アメリカ本土では場所によって、例えば著名な大学があるシカゴ周辺やボストン、ニューヨークといった地域は夏は過ごしやすいですが冬は降雪が多く氷点下の気候となり過酷な季節となります。ハワイは雨の少ない乾期(夏)と比較的雨の多い雨季(冬)とがありますが、一年を通じ温暖な環境で非常に過ごしやすい環境ということができ、勉強や課題活動を充実して行うことができる環境と言えるでしょう。
2.立地と環境
ハワイは日本人に人気のある観光地だけあり、日本からのアクセスはアメリカの中でも比較的良い立地にあるといえます。例えば、東京からニューヨークへの移動だと直行便でも片道12時間~13時間程度かかる(経由便であればもっと長い時間)のに対し、東京からホノルルへの移動(直行便)であれば8時間~9時間程度で移動することができます。また、ハワイから米国本土への距離も場所によっては比較的近く、例えばホノルルからロサンゼルスであれば直行便で6時間程度で移動することができます。(しかも国内便でアメリカ本土へ行くことが可能です)
ホノルルには日本食の食材店やレストランもあり、日本食が恋しくなっても食の面で安心です。また、言わずもがなですが、ハワイには有名なビーチが多数あり、授業のない時間や週末など、ビーチで留学仲間と思い思いの充実した時間を過ごすことができるでしょう。
3.治安がよい
ハワイ州はアメリカの他の州にくらべ治安がよく、比較的安心して生活を送ることができます。もちろんアメリカ国内となりますので日本とは異なる環境であり日本と同じ感覚で過ごすことは避けるべきですが、勉強や友人との生活を送るにあたって、余計な心配をすることなく留学生活を過ごすことができるのは大きなメリットと言うことができるでしょう。
ハワイ留学の3つのデメリット
ここまでハワイ留学の「いい面」について説明してきましたが、デメリットと考えられる点もありますので、そういった点も考えて総合的に留学先を決めることが必要です。ここでは主なデメリット3点を見てみましょう。
1.日本人が多い
日本からだとアメリカ本土への留学よりもハードルが低く、また日本以外から米国留学をする学生がわざわざハワイを選ぶことが多くないという理由もあり、アメリカの中では断トツに日本人比率の高い環境となります。ハワイ州観光局が作成したハワイ留学ガイドによれば、2019年の留学生比率のトップは日本人で全体の31.6%(次いで韓国14.4%、スイスの9.0%)となっており、世界各国から学生が集まり国際色豊かな留学環境があるとは言えますが、留学先で日本人同士のコミュニケーションが中心となってしまうと思い描いていたような成果が出ない可能性もあります。
もちろん日本人が多いことによって、留学後も続くような日本人のネットワーク・友人ができるであろうことは否定しません。ただ、日本人がいない、あるいは少ない環境で英語力を磨こうと考えている方にとっては理想的な環境ではないかもしれません。
2.物価が高い
ハワイ留学では、学費・滞在費ともに費用が高くなりがちです。例えば食費一つとってみても、外食では日本の吉野屋のような500円~600円もあればお腹いっぱい食べられるといったお店はなく、チップ+税金を考慮すると外食は非常に高くなるケースがあります。短期間であれば大きな影響はないかもしれませんが、長期の留学で外食を中心に考えている方にとっては大きな問題となり得るでしょう。また、日本のようにコンビニの弁当で安価に済ます・・・ということも難しいです。学校の寮に住めば、学食での食事代が寮費に含まれているようなケースもあります。特にアメリカ本土からは遠く離れており島で構成されるハワイ州は、物流コスト含めて米国本土よりも物価が高くなりがちです。学費以外にかかる生活費を考慮しておかないと、日々のお金の管理に追われ楽しい留学生活を送れなくなる可能性もあります。
住居に関するコストも同様で、相当の出費を覚悟する必要があります。米国本土であれば都市部から離れた地域を選ぶことで、住居関連のコストをある程度抑えることも選択肢に入ります(それでも一般的に日本国内よりは高額です)が、エリアが限定されているハワイにおいては残念ながらそういった選択肢はありません。
3.ビザが必要
アメリカに留学目的で入国するためには、日本パスポートを所有している人でもビザの取得が必要(※)です。もちろんハワイ留学も例外ではありません。留学生向けのビザはF-1ビザと呼ばれるもので移民ビザ等と違って取得そのものは難しいものではありませんが、事前にプログラムを提供する学校から必要な書類を取り寄せ、アメリカ大使館(領事館)で面接を行い取得するといった手間と時間がかかります。ビザ取得の手続きの一部を業者に委託して手間を軽減することもできますが、その場合は追加で費用が必要となってくるでしょう。
ちなみにアメリカはワーキングホリデーの協定国とはなっておらず(2023年10月現在)、またF-1ビザ(あるいは観光目的 )で入国した場合には、原則としてアメリカ国内で働くことはできません。従って、現地で働いて学費や生活費の足しにするといった手段は取れないので、留学のための費用を事前に工面しておくことも必要となります。
※厳密には「米国内の認定大学、私立高等学校、認可された英語プログラムなどで教育を受けることを希望する場合は、F-1 ビザが必要。週18時間以上の授業を受ける場合も F-1 ビザが必要。」という決まりになっており、一部プログラムではビザが不要となるケースも有り得ますので個別に確認されることをおすすめします。
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